「営業でノルマなし」って、ちょっと魅力的に聞こえますよね。
特に家庭を支える立場だと、プレッシャーから少しでも解放されたい気持ちはよくわかります。
でも実際は、ノルマがないからこそ見落としがちな落とし穴もあります。
15年以上営業を経験してきた著者がお伝えする“5つの真実”を知って、自身に合う働き方を見つけてみませんか?
ノルマなしの営業って本当にあるの?「ありえない」と言われる5つの理由
「ノルマなしの営業って最高じゃん!」と感じた人、たしかにそう思いますよね。
メーカーなどでは、BtoBのルート営業が多く、個人に売上ノルマのない会社が多いというのは確かにあります。
でも現実は、そんなうまい話はほとんど存在しません。
求人に「ノルマなし」とあっても、そこには見えない数字のプレッシャーや暗黙の期待が潜んでいます。
このパートでは、「ノルマなし=ラク」ではない理由を深掘りしていきます!
そもそも「営業=数字を追う仕事」。ノルマなしは成立しない?
営業職の本質は、やはり「数字」です。
たとえ「ノルマなし」と書かれていても、会社側が営業に期待しているのは「売上を作ること」。
そのゴールが変わらない以上、数字のプレッシャーからは逃れられません。
実際、「ノルマなし」と言われる営業には、以下のようなケースが多く見られます。
- 「営業部」として目標を追うスタイル(個人のノルマはないが、組織として結果は求められる)
- 試用期間中だけノルマがない
- 数字未達でもペナルティはないが、評価や昇給に響く
つまり、“ノルマという言葉がないだけ”というケースがほとんどです。
評価面談では「◯◯さんは前任と比べて売上が…」と前任比較をされるということも。
明確な目標がない分、かえって不安になる人も多いのが現実です。
「営業はずっと社内にいる」なんて幻想?現場のリアルを暴露
「営業=ずっと社内で資料作り」というイメージを持っている人もいますが、これは大きな誤解です。
実際は以下のように、社内にいられる時間のほうが少ないというのが実態。
- 朝から夕方まで客先訪問がびっしり
- その合間に現場や社内との打ち合わせ
- 戻ってきたら報告書や打ち合わせ資料、見積書などの作成
中には「営業ってサボりやすいでしょ?」なんて声もありますが、バレたときのダメージは大きいですね。
会社によっては個人の動きをGPSで管理されていたりすることもあり、信頼を失えば社内で孤立することも。

丸一日外出する日と、ずっとデスクワークをする日を決めてメリハリをつけるといった働き方はできると思いますよ!
「営業は全部やる」が基本。ノルマなしでもタスクは山盛り
営業職の特徴の一つが「担当業務の幅広さ」です。
とくに中小企業では、
- 新規開拓
- 既存顧客のフォロー
- 見積作成や契約書対応
- クレーム対応
- 売上管理や報告業務
など、「営業は基本、全部やる」のが当たり前。
分業されていない会社だと、土台から契約完了後のフォローまで一人で回す必要があります。
「ノルマがないから気楽」という発想は、実際の業務内容を知らなければ出てこない言葉ですね。
仕事量の多さにギャップを感じて転職後に悩む人も少なくありません。
土日休めない・不公平な担当エリアなど、ノルマ以上にキツい現実
営業職の悩みは「ノルマ」だけではありません。
以下のような現実に直面することも多くあります。
- 休日出勤やイベント対応で土日に休めない
- 経験年数や成果に関係なく営業エリアが不公平に割り当てられる
- 「月末は忙しいから家に帰れない」といったスケジュールの偏り
特に家庭を持つ30代男性にとって、家族との時間が削られることは大きなストレスです。
「数字のプレッシャーがないから余裕がある」わけではない、というのが現場の実感です。
「ノルマがないならラクそう」と考えている人が見落としがちなこと
「ノルマがない営業=ラクそう」というイメージは、多くの人が抱きがちです。
ですが、営業職の“しんどさ”は、数字だけではありません。
このパートでは、ノルマ以外で営業職を辛く感じる「見えにくい負荷」について解説します。
「やることが多すぎる営業」の本質はノルマだけじゃない
営業職は、業務の多さがとにかくネックです。
ノルマがなくても、やることは山のようにあります。
- 顧客とのアポ取りや日程調整
- 資料・見積作成
- 社内調整や進捗報告
- クレーム対応やアフターフォロー
- 時には製品トラブルの現場同行まで
つまり、「ノルマがない=仕事が少ない」わけではなく、「営業はやることが多すぎる」のが本質なんです。
加えて、仕事の優先順位がつけにくい(どれも優先順位が高い…)のも悩ましいところ。
一つ一つはそこまで難しくなくても、「業務の細かい分断」がストレスになります。

システム入力作業や電話対応など、細かい業務の積み重ねが時間を圧迫していくんですよね…
数字より厄介?人間関係からくる見えないプレッシャー
ノルマ以上にストレスになるのが「人間関係のプレッシャー」です。
- 「前任はもっと成果を出してたよ」と言われる前任比較
- 結果が出ないと「この人、営業向いてないかも…」という目で見られる
- 体育会系の雰囲気が強く、ずる賢い立ち回りが評価されることもある
こうした“空気”に適応できないと、営業職はとても苦しい仕事になります。
また、上司によっては“根性論”を押し付けてくる場合もあり、納得感のないやり取りに疲弊する人も…。
営業職にありがちな“飲みの誘い”や社交イベントのリアル
営業職の中には、「お客様との関係性重視」のスタイルを取る会社もあります。
- 土日にも呼び出される可能性
- 上司やお客様からの誘いを断りにくい空気
- 土日にも呼び出される可能性
など、プライベートが犠牲になるケースも少なくありません。
特に「接待ゴルフやりたくない」「家族との時間を大事にしたい」と考えている人にとっては、
この文化が大きなストレス要因になります。

僕はゴルフをやらないので、趣味のフットサルでお客様とコミュニケーションをとってます!
趣味の延長なら苦にならないですよね!
現場と社内の板挟みになる営業職のつらさとは
営業職は、現場と社内の“パイプ役”になることが多いです。
お客様からの要望を現場に伝え、現場の制約をお客様に説明する――これが思った以上に大変。
- 現場対立:「営業は勝手に約束ばかりしてくる」と現場から不満
- 社内:「なんでこんな無理な納期を受けたの?」と突き上げ
- お客様:「なんとか調整してほしい」と無理な要求
まさに、どこからも責められる板挟み状態になることも…。

前職時代、僕の後輩はこれが原因で心が折れてしまいました。
営業に向いているか不安な人がチェックすべき3つのポイント
「営業に向いてないかも…」と感じている人は、次のようなポイントで自己分析してみましょう。
ちなみに、「文系だから営業に向いてない」と悩む人もいますが、実はそんなことありません。
営業職に必要なのは、学部ではなくコミュニケーション力と対応力なんです。
それでも営業職に転職したい人へ|30代家庭持ちなら考えておきたいこと

ここまで「ノルマがない営業=ラクではない」という現実をお伝えしてきました。
でも、それでも営業職に挑戦してみたい。 そんな人もいるかと思います。
このパートでは、「30代で家庭を持つ方」が営業職へ転職を考える際に、意識すべきポイントを解説していきます。
営業未経験でも活躍できる人に共通する特徴
営業未経験での転職は、たしかに不安が大きいです。
特に30代からのチャレンジは「未経験で営業は怖い…」と感じるのも当然ですね。
でも、次のような特徴を持つ人は、未経験でも営業職で成果を出しやすい傾向がありますよ!
- 相手の話を聞くのが得意
- 細かい気配りやフォローができる
- 失敗を引きずらない性格
- 相手に合わせて言い方を変えられる柔軟さ
これらは「押しの強さ」よりも大事な要素です。
逆に、数字のプレッシャーが強すぎると感じるタイプや、失敗を一人で抱え込むタイプは注意が必要です。

僕の経験上、愛嬌があったり、人懐っこい性格で「周りから可愛がられる」ような人は営業で上手く立ち回れている印象ですね!
「家庭との両立」は可能?営業職の働き方を見極める
30代・家庭持ちにとって一番気になるのは「家庭との両立ができるのか?」という点です。
- 月末は締めの関係で忙しい
- 担当エリアによっては出張・外出が多い
- 土日に商談が入ることもある
とはいえ、完全内勤のインサイドセールスや直行直帰OKのフルリモート営業など、
家庭に配慮しやすい職場も増えてきていますよ!
営業職を一括りにせず、「どんな働き方ができる会社か?」をチェックすることが大切です。

僕もリモートワークと組み合わせて柔軟な働き方ができています!
「営業に向いてない」と感じたときの対処法
もし営業に転職して、「やっぱり向いてないかも」と感じたときは、すぐに自分を責めないことが大切です。
というのも、営業職は成果が見えるまでに時間がかかることが多く、数カ月は我慢の時期が続くから。
ただ、以下のような兆候が強く出てきた場合は、早めに方向転換を検討した方が良いかもしれません。
- 朝、仕事に行こうとすると気分が悪くなる
- 上司や先輩のやり方がどうしても合わない
- サボったわけでもないのに「あの営業、サボりがバレたらしいぞ」などと噂される
- 売上が上がらないことで、営業向いてない男とレッテルを貼られる
こういった状態が長期間続くと、心身ともに消耗します。
その場合は、営業職の中でもより自分に合ったスタイルに転職するか、別職種にシフトすることも選択肢です。
転職してから後悔しないための準備と心構え
営業職に転職して後悔しないためには、入社前の準備が何より重要です。
また、「数字だけで評価されないか?」「業務が属人化しすぎていないか?」といった点も忘れずに確認しましょう。
心構えとしては、最初は失敗して当たり前という姿勢が大切です。
「営業は運ゲー」なんて言われる場面もありますが、それだけに一喜一憂しないメンタルも必要。
そして、自分の家族や生活を大切にしながら働くことを忘れないようにしましょう!

面接のときに、上司になるであろう人が面接官であれば、その人をよーく観察してみると職場の雰囲気がイメージしやすいかもしれません!
【まとめ】ノルマの有無だけで営業職を選ぶと、後悔するかもしれない

営業職における「ノルマなし」という言葉には、どうしてもラクなイメージがつきまといます。
しかし、実際の現場では、やることが山ほどあり、数字以外のプレッシャーやストレスも存在します。
特に、30代で家庭を持つ方が営業職に転職する場合、
「ノルマがあるかどうか」だけで判断してしまうと、以下のような後悔につながるリスクがあります。
- 想像以上に「営業全部やる」状態で、タスクが多すぎて消耗する
- 「前任との比較」や「内勤との対立」でストレスを抱える
- 「営業ゴルフやりたくない…」と思いながらも断れない文化に悩む
- 自分には向いてないかも…と悩んでも相談できる環境がない
大切なのは、営業という仕事の「全体像」を理解した上で、
自分のライフスタイルや価値観に合う会社・働き方を選ぶことです。
転職は「ゴール」ではなく、よりよい人生を築くための「スタート地点」。
だからこそ、「ノルマなし」の言葉に飛びつくのではなく、自分に合った働き方をじっくり見極めましょう!
今日もよい一日を!
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